「雪・月・花!」
乾が得意の技を出すが、浮浪者はそれをいなす。
「説明しろよ、楓」
「あれは妖刀『幽艶』だ」
「はあ?言葉が内容を伴ってねえぞ」
「元の持ち主の様子から取られたらしい」
「矛盾してねえか?」
元の持ち主もあれだとしたら、嘘になる。
「持ち主は吸血鬼。そして、幽艶を使いこなしていた」
楓や佳那美達と同類か。
「吸血鬼がアレをもっても、なんともならねえっていうのかよ?」
「保証はないが確立は高くなるかもしれない。その程度さ」
「じゃあ、どうすんだよ?」
「あれを折るしかないだろう」
「折るつったって、乾でさえあの様子だぞ」
いまだにやり取りをしている。
どちらも明らかに人間の許容量を超えた動きをしている。
しかし、少し間違えば死ぬのは間違いない。
その奥にいる香坂はびびって、腰を抜かして動けないようだ。
「おい、香坂、大丈夫か?」
俺は香坂の傍に寄った。
「何なのよ、これ、一体、何だっていうのよ!」
「俺だって知るかよ。でもよ、こりゃお前がいじめてる状況によく似てるよな」
「はあ?何言ってるの?」
「お前さ、自分のやったことに責任をもってねえだろ?」
「そんなの、必要ねえし」
「必要ないか。ならよ、お前がいじめた後輩が自殺したら、どうすんだよ?」
「自殺なんて、するわけ」
「ないなんて言わせねえぞ。心の傷っていうのは、どういう風に広がるかわかんねえんだからよ」
乾が得意の技を出すが、浮浪者はそれをいなす。
「説明しろよ、楓」
「あれは妖刀『幽艶』だ」
「はあ?言葉が内容を伴ってねえぞ」
「元の持ち主の様子から取られたらしい」
「矛盾してねえか?」
元の持ち主もあれだとしたら、嘘になる。
「持ち主は吸血鬼。そして、幽艶を使いこなしていた」
楓や佳那美達と同類か。
「吸血鬼がアレをもっても、なんともならねえっていうのかよ?」
「保証はないが確立は高くなるかもしれない。その程度さ」
「じゃあ、どうすんだよ?」
「あれを折るしかないだろう」
「折るつったって、乾でさえあの様子だぞ」
いまだにやり取りをしている。
どちらも明らかに人間の許容量を超えた動きをしている。
しかし、少し間違えば死ぬのは間違いない。
その奥にいる香坂はびびって、腰を抜かして動けないようだ。
「おい、香坂、大丈夫か?」
俺は香坂の傍に寄った。
「何なのよ、これ、一体、何だっていうのよ!」
「俺だって知るかよ。でもよ、こりゃお前がいじめてる状況によく似てるよな」
「はあ?何言ってるの?」
「お前さ、自分のやったことに責任をもってねえだろ?」
「そんなの、必要ねえし」
「必要ないか。ならよ、お前がいじめた後輩が自殺したら、どうすんだよ?」
「自殺なんて、するわけ」
「ないなんて言わせねえぞ。心の傷っていうのは、どういう風に広がるかわかんねえんだからよ」

