プライム・レディ

「パパ!」
「ベス」

 外に出て待っていた父に勢いよく抱きつく。

 それを見つめている彼のそばに車が1台、静かに横付けされた。

「大丈夫かね?」
「ああ……すまなかった」

 車から出てきたガード2人に気遣いの言葉をかける。

「突然、引っ張られてしこたま頭を殴られたよ」

 ガード2人は痛そうに頭をさすった。

「ベス嬢が無事で良かった」
「うむ」

 再会を喜んでいた2人は安心したように微笑み合うと、ベリルたちに足を向けた。

「みんなありがとう」
「よくベスを護ってくれた」

 2人からの言葉に一同は笑みを返す。

「入ってくれたまえ。君たちには礼をしなければな」

「しかし……」

「いいから入って!」

 戸惑うガードの背中に手を添えて父は中に促した。少女はベリルの腕を掴んで引っ張っていく。