プライム・レディ

 数日前に彼は婦人から悩みを持ちかけられた──

「え? 信用出来る強い傭兵……ですか?」

「ええ、お願いできるかしら」

「どうして傭兵なのです?」

「ベスのこと知ってるでしょう?」

「エリザベス嬢が何か……?」

 婦人は深い溜息を吐き出し、口を開いた。この夫婦には一人娘がいる。

「あの子……1人で夫の出張先に行きたいって突然言い出したの」

 ピエールは驚いて声を張り上げる。

「ええっ!? ご主人の出張先は正反対の場所ですよ……」

「あの子まだ15歳だし、とても危険だから1人くらいボディガードを連れて行きなさい。って言ったの。そしたら……」