「そうですか。あの、私に用ですか?

 ここへ来たということは?」

桜木さんって
誰かにらむとまぢでこえぇな・・・

言葉まで発しなくなりそうだ

「跡継ぎで愛を選ぶなよ。

 愛はそのうち俺のところへ来る。

 この家だけにいさせない。

 愛を思うなら

 他の人を選ぶべきだ。」

愛子を選ぶな?

誰がそんなこと決めたんだよ

お前だろ?

俺がいれば愛子だってついてくるに決まってるだろ?


「どういうことですか?」

分けわかんねェよ。

「跡継ぎの立場にいたら

 お前には一生分かるわけがない。

 俺が言いたかったことはそれだけだ
 
 それではまた会う日に。」

それだけ言うと俺に背を向けて歩きだした

しかし
桜木さんは途中で止まった。

「言っておくが、宗助さんには聞くなよ。」