そう問われた芹緒は、わりとあっさりといやだなぁ深読みし過ぎですよ、と返して来たが、その声音はまるで俺の問いを肯定しているようで、どうやら芹緒にとってはわざわざ言うような事じゃないんだろう事を内心で悟った。
ま、例の照れ屋ってのが主な理由っぽいしな。
それから、試しに人形の瞳を覗いてみたが、そこには変わらぬ硝子質な艶があるばかりで、ここ最近で実感し始めていた己の力が夢だったのではと思う程何もなかった。
家に帰ると、自室でまた人形を風呂敷から取り出し、その瞳を覗いてみる。
やはり、変わる事なく人形は無感情に俺を見返しているように見えた。
当たり前だが、思った通り一筋縄では行かないらしい。
焦ってやっても仕方ないだろう。
てなわけで一日目の訓練は早目に切り上げた。
人形を風呂敷でなるべく丁寧に包み、さてどこに置いたものかとすこし辺りを見渡す。
机、はさすがに目を引くだろうしそもそも物が少ないから目立つ。
棚、はわりといろいろと入っているから無理そうだ。
ベッドは……ちょっとな。
結局押し入れの来客用の布団が入っていない下段の奥に隠した。
日本人形が押し入れの中にあると思うと、なんか無条件に不気味だ。
完っ全なる偏見だな。
ま、例の照れ屋ってのが主な理由っぽいしな。
それから、試しに人形の瞳を覗いてみたが、そこには変わらぬ硝子質な艶があるばかりで、ここ最近で実感し始めていた己の力が夢だったのではと思う程何もなかった。
家に帰ると、自室でまた人形を風呂敷から取り出し、その瞳を覗いてみる。
やはり、変わる事なく人形は無感情に俺を見返しているように見えた。
当たり前だが、思った通り一筋縄では行かないらしい。
焦ってやっても仕方ないだろう。
てなわけで一日目の訓練は早目に切り上げた。
人形を風呂敷でなるべく丁寧に包み、さてどこに置いたものかとすこし辺りを見渡す。
机、はさすがに目を引くだろうしそもそも物が少ないから目立つ。
棚、はわりといろいろと入っているから無理そうだ。
ベッドは……ちょっとな。
結局押し入れの来客用の布団が入っていない下段の奥に隠した。
日本人形が押し入れの中にあると思うと、なんか無条件に不気味だ。
完っ全なる偏見だな。


