燕と石と、山の鳥

思うにこいつの体内は内臓がいくつかないんだきっと。
胃か?胃がないのか?
なるほどそれなら面外す必要ないもんな。


「思うに紺は唯一のツッコミなのであって突っ込まれる立場に行くのはどうかと」

「俺を孤立さすな」


危ない危ない。
あまりに信じられない驚異の華奢さに動揺し過ぎておかしくなるところだった。

とりあえず俺の家に向かって歩き出す。


「お前、その華奢さでよく剣なんか振り回せるな」

「へ?あぁ、『退妖の剣』の事ですか?」

「太陽?」

「退ける妖怪の剣です」


あぁなるほど。


「あれは僕の血統だけが使える気の剣ですから、使い手に負荷はかかりません」

「血統…」

「紺と同じ、体質です」


じゃあ重さはないのか。
ふぅん、気の剣ね。
あ、

「言霊の訓練ってどうやんだ?」
「え?知りたいですか?」


お前の仕事上強い方が良いんじゃねぇのか。

「んーそうですねぇ力は強い方が助かりますし、そろそろ訓練する時期ですかねぇ」


道すがらふむふむと芹緒は勝手に納得している。
詳しく今説明する気はないらしいな。