僕の記憶が消えていく

『大きく羽ばたいて欲しいって願いをこめて名前を付けたんだけど…。ごめんなさい。』


涙が止まらない翔大のお母さんは話を続けることが出来なかった。


俺もなんて答えてあげればいいかわからなかった。


『翔大にもっとしてあげたいこといっぱいあったのに。だから瞬くんも親に甘えたい時は甘えてね。じゃあ、瞬くん今まで翔大と遊んでくれてありがとう。』


涙をこらえたお母さんは笑顔を作り手を振った。