僕の記憶が消えていく


男の子はたまにお母さんと一緒に俺の所へ遊びに来るようになった。


『お兄ちゃんって好きな人いるの?』


ませた質問をしてくる翔大。


『いるよ。翔大はいるのか?』


『いるよ。ナースの伶奈ちゃん。とっても優しいんだよ。』


弟だったらこんな風に彼女の話とかしたりするのかな?


翔大はとても人懐く可愛らしい存在だった。