僕の記憶が消えていく


『もし助かったとしてもそのうち歩行は難しくまた自分で身の回りのことは出来なくなり寝たきりに…。』


先生は次々と残酷な言葉を並べる。


『先生あの子はまだ16なんですよ!!まだ夢や希望だってこれから叶えていかないといけないのに!!』


『お母さんの気持ちもわかります。僕も同じくらいの娘がいますから。しかし必ずしも死ぬわけではありませんし進行を遅らせる…。』


先生の言葉を遮断した。


『先生に私の気持ちなんか簡単にわからない!!』


逆切れしてるのはわかってる。


いい大人が恥ずかしいことを言っていることも。


でもこの気持ちを先生にぶつけるしかなかった。