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「……ふはははっ…神とは、こんなに脆いのか!!!」
御堂には——
——血に染まった瑠璃丸と、その足下に人形のように転がっている。
あの白蛇さえも血で赤く染まり、怯えたように大槻の背後に隠れていて泣いているのだ。
既に瑠璃丸の姿ではない……鬼だ。冷血な地獄にいる鬼…。
「……ははっ…貴女で最後だよ。"大槻"」
瑠璃丸は血が滴る鉈を突き出しながら、大槻のもとに歩き出す。瑠璃丸の体も勿論傷ついているが、最早それどころではない——
「……私の家族を奪って、さぞ——楽しかったでしょうに、」
(血に濡れた君は、酷く美しく笑い…)
「…厄払いの神ならば、私をさっさと殺せば良いのにな。それでも…他の神が斬られているのを見ているなど……笑止!!」
(遙か彼方へ…夜を越えるように私はそれでも愛してます)
「さぁ——竹と共に散れ…」
一歩一歩と瑠璃丸が大槻に近づき、鉈を振りかざそうとした瞬間!!!

