「…人間が神を従わすなんて言語道断。だけど、それを許される人間——それが穂積君のような《精霊師》」
「へぇー。お前、やっぱ一応魑魅魍魎の主なんだな」
「萩原君も悪意という言葉を覚えてみようか!」
私の説明に納得した萩原君をスルーしてと。私もどういうメカニズムで精霊としかも四精霊を従わすことができたか解らないけど…
問題はそこじゃない。
「穂積君!」
「な、何でしょうか…?」
「Theophrastus Philippus Aureolus Bombastus von Hohenheim」
私の口から紡がれた"名前"に瞳孔を軽く開かせる穂積君とサラマンダー。…いやはや、私だってこれぐらい常識で知ってるわよ。
「はぁ?スイス名?」
「これがスイス名だと解った萩原君って意外に頭良い感じ?」
「ウッセェ!黙れよ!」
「テオフラストゥス・フィリップス・アウレオールス・ボンバストゥス・フォン・ホーエンハイム」
もう一度日本語の発音にして言えば、やっと聞き取れたのか玖珂君の頭も正常に動いた。
「別名、パラケルスス。世界で最も有名な錬金術師と言われいるわね」
「何でそんなファンタジー要素が強いんだよ…」
萩原君、これは別に西洋ファンタジー狙った発言じゃないわよー。この人、亜鉛発見した人よー。

