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それから暫くして泣き止んだ井上君。トカゲさんが渋々私に謝罪を入れたが、私も別に間違ったことは言われていないから謝らないでよと言っておいた。
「で、結局井上の正体はなんだ?」
萩原君の素朴な疑問により、やっと思い出した様子の一同。
「穂積君は"四精霊"を操ることができる《精霊師》だよ」
「しし、知っていたんですか?!」
驚くのも無理はないだろう穂積君よ。今まで隠して生きて来たからね。
「ハッハッハー!この菊花様は全知全能なのだ!」
「はいスルー。そういうの面白くネェ」
「玖珂君も冗談に付き合おうとか思わないの?!」
「全知全能なのはこの俺だ」
ち、畜生…。春菜さんのお弁当が美味しそうだなコノヤロー!特にタコさんウインナーとかギャップ萌えを狙っているんですか?!
「……気がついたのよ」
「で、《精霊師》って何だよ井上?」
おっと、最もな質問を投げてくれてありがとう萩原君。
「え、えっとね…。さっき高村先輩が言っていた通り…"精霊"を意のままに従わせることが出来るんだよ…」
「それってRPGのノリでさ、玖珂とか出来るんじゃネェの?あと高村も」
「何故付けたしだったんだよ私」
つくづく失礼な連中だな。
「生憎だが俺は"精霊"は従わせれない。精霊とは、神と堂々の存在であって自然が魂を持った姿だ。俺のはただの現象に過ぎない、魂を持った自然現象の方が遥かに力を持っているんだよ」
「……す、凄い的確な説明をどうもだよ…」
「いや、そうでもねぇよ。俺だってそんな存在を初めて知ったからな」
さすがに神を従わせることなんざ、俺だって出来ネェよ。我が家には成り下がった奴なら居るが。

