「その抹殺の全てを担うのが私の"仕事"でございます」
玖珂さんの瞳をじっと見つめれば、目を細められた。
「…一切の感情論を捨てている、という表現が正しいようだね」
「えぇ。その機関は無駄な不祥事を壊滅させようとしています。——一切の"汚れ"も許さない」
どこの世界でも、不祥事は起きる。残念ながら世界は綺麗にならない。
……だが、それを未然に"来世"の力を使って駆使しようとしているのだ。
「……未来なんて変わるだろうが!!それを過去から更正させることだって、一つの"方法"だろうが!」
「不祥事を起こす可能性があるから、根っこから潰すの」
萩谷君に胸倉を掴まれる。——なんて血の気の多い男なのよ?
「…このアマっ…」
「りゅ、龍星君…。菊花ちゃんを下ろして上げてよ…」
春菜さんの一声で首もとが解放された私。さすがに"悪者"をやると疲れる時だってあるのよ。
「直前で未来が変われば、実行なんてしないわよ。何らかの力が加わって未来が変わることもある。——私だって、それに抗う力なんて持っていないわよ」
私だって"ただ"の女子高生なんだよ?そんな巨大な機関に抗う力も無ければ、財力もない…。
「私だってね!!未来を変えれるなら、変えたいわよ!
——もっと、根っこの…それより深い所から変えたいに決まってるじゃない!」
失うことを恐れて、私達はまだ何も手に入れていない…

