裏道はいかにも治安が悪いです、というような雰囲気で…。
街灯も殆ど蛍光灯が切れている状態で防犯カメラさえ設置されていない。こんな状態じゃ、強姦事件や殺人事件が起こってもどうにもならないよね…
そして、《他のなにか》の声と姿を捕らえられる私達の第六感(シックスセンス)が徐々に研ぎすまされていく。
「——ここよね、
——加藤さんが亡くなった場所」
裏道を少し出た道路。——それでも薄暗くて気味が悪いのだ。
近くにある電柱の下には、邪魔にならないように瓶の中に入った一輪の菊の花が備えてあった。
私と玖珂君はしゃがんで合掌をする。加藤さんも何とも言えない表情で自分の亡くなった場所を見つめる。
「…情けないだろ?呆気なく車に轢かれて、気がついていたら死んでましたってオチだしね…」
本当に悔いだらけの人生だったよ。
玖珂っちみたいに男前に生まれたこともなければ、ちやほやされた華やかな経歴もない。
好きな女の子にさえ、話しかけられなくて。見つめることしか出来なかった。
気持ちすら最初から届いてなくて、好きな女の子は俺なんかよりずっとずっと格好良い男の子が好きでさ。
どうしろって言うんだろうね俺にね。
何度、何度夢だろうと思ったけれど。これは現実で俺が死んだことも本当で真実。

