いくら噂にのぼろうと、人は背の低い女の子には、警戒心を解いてしまう。 本当は男である真木ヒナタは、いつ身長が伸び始めてもおかしくなかった。 背が伸びてしまうと真木ヒナタの価値は下がってしまう。 それを防ぐための薬。 それがたとえ体に有害であろうと。 「・・・さあ?日本人の血が入ってるからじゃないか?」 真木ヒナタは、レナの質問に適当に帰しておいて、アパートを出る準備をする。 「いってくるよ。」 「うん。気をつけてね。」 レナの言葉に真木ヒナタは振り返らずに部屋を出て行った。