ダメだなぁ、自分で強盗事件だとか言っておきながら。

気付かないうちに宝探し感覚でいたのはあたしの方だ。

これじゃなに言われてもしょうがない。

あたしは自分で自分の頭をコツンとぶった。

『レミ、どうした?』

少しだけ空いた間に、達郎の怪訝そうな声がかぶさる。

「なんでもない!」

あたしはあわてて声を作った。



もう、こういう時だけ察しがいいんだから。