神様を信じる小さないきもの

そこで繰り広げられるストーリーは、大抵が王様が全ての問題を解決するもので、例えば病気の者が出て、医者が見ても到底治せないもう駄目だとなり、周りの者達が悲嘆に暮れてると、王様が遺跡から呪文を唱えながら引っこ抜いてきた、小さな草を病人に与えて治してしまったり、泥棒に逃げられて困ってしまったお巡りさんに、王様が飛んできてパンチを喰らわし投獄したり、役人が巷の揉め事を抑えられず困っているところに王様がやって来てお腹が空いてるから喧嘩するのだと、甘いお菓子を与えながら諭すと、揉め事はあっと言う間に解決。
と、こんな風に王様のスーパーマンぶりが大活躍のストーリーだった。
当然、皆に王様は慕われて、王様万歳!王様が居てくれて私たちは幸せですと、石の生き物達の王国は王様のおかげで平和を享受していた。
これはたぶん、まゆちゃんが当時好きだった水戸黄門の影響が大きかったのだろう。
私もこれらのハッピーエンドストーリーを石を動かしながらまゆちゃんと共にノリノリで楽しんだ。
二人とも事件が解決するたび笑い、王様も水戸黄門と同じように笑った。
本当に楽しかった記憶。
その時のまゆちゃんの笑顔が今だに忘れられない。