信号が赤の僅かな時間。 初めて会った日もこんな事があったっけ? そんな事が頭に過ぎりながら、運転を始めた横山を見た。 やっぱりカッコ良くてさぁ…。 長い前髪から覗く切れ長の瞳が前を見て居る。 こんな姿ももう直ぐ見れなくなると思うと、益々…涙が誘う。 そして、車が止まり横山はあたしをギュッと抱き締めた。 横山の背中に腕を回して、あたしも抱き締めた。