タクマはバットを肩にかけ、一人俺に近づいてくる。 ──動けない。 痛みからじゃない。 タクマの言葉が突き刺さり、俺の行動を鈍らせていた。 …まるで殴られるのは当たり前の事だと言うように。 「…さぁどうするよ冴島。 いや…レッドウルフよぉ!!!」 タクマがバットを振りかぶる。 俺は反射的に目を閉じた。 「…やめてぇっ!!!」