「なぁイトコ君よ。コイツが今までどんな事してきたか知らねぇだろ」
「……」
冴島の過去…
今まで考えた事がなかった…。
タクマはニヤニヤといやらしい笑みを含みながら続ける。
「そりゃあもう酷いもんさ。大人数の不良に一人で突っ込んだり、先公をブン殴ったり…。コイツのいろんな噂が一人歩きしてるみてぇだが、あながちそれらは間違っちゃいねぇよ」
…確かに学校でも冴島の悪い噂は絶えなかった。
あんな不良とは無縁の学校でも、それほど広がっている。
「サツにパクられる事もザラにあったしな。コイツの活躍にゃ俺らも脱帽したね。なんせ一人で全部やりやがるからな」
タクマは嫌み混じりにほくそ笑む。

