ヤンキーと俺と恋と





周りで笑いが起こる。



俺の安っぽい挑発は、デブの怒りを逆なでするには十分な威力を発揮した。




デブが拳を振りかぶるのが見えた。



俺は目を閉じる。






‥‥






…あれ?






こない……?






ゆっくりと目を開けると、目の前には口を開けたまま、俺の後方を見ているデブの姿があった。




周りもシンとして、同じ方向を見ている。





俺はその静寂を破った誰かの声で、何が起きたか理解した。









「──…冴島ぁっ!!!!」