満月のはなし

「俺、頑張るから。忙しくて時間取れない時もあるけど、お前と一緒に居たいし。大事にする。」

らしくない彼の言葉に驚いている私に彼はまた、軽い口づけを落とす。

「いきなりどうしたの?」

と問いかければ、さっきとは違う深く甘い口づけで返された。
酸素を求める私をなかなか離さない彼に心臓が暴れ出す。
そのまま彼に抱き上げられ寝室に向かった。

「もう眠ろう。明日も朝早いだろ。」

私の隣で彼が囁く。

「うん、おやすみなさい。」

彼の胸に頬を寄せて微笑むと、彼も私を抱きしめて微笑んだ。

「おやすみ」


――満月の夜の小さな幸せ。明日、私達は結婚する。