ベンチに座ったまま、ぼんやりと公園の外に目をやった。

すると。

「あ」

学級委員長の西野が、歩いているのが見えた。

「にし…」

声を掛けようと立ち上がったけれど、西野は私に気付いていない。

そして何やら深刻な顔。

何だろう。

私の好奇心がむずむずとうずいて、思わず後を追いかけた。