7月29日。雨のち曇り。

ゆうべはあまり、眠れなかった。

朝、カーテンから差し込む光を眺めながら、ぼんやり坂井奈緒のことを考えた。

昨日、あのあと。

私は紗枝に、坂井奈緒の病気について尋ねた。

紗枝は彼女の病名を知っていた。

そして、彼女がその病で、亡くなったことも。