紗枝は黙ったままの私を見据え、口を開いた。

「…本屋で会った男の子さ」

「え?」

「奈緒の友達なんだ。名前は知らないけど、よく見かけた」

「…」

「島井はどうして知り合いなの?何をしようとしているの?」

私は、答えられなかった。