すると紗枝は、ぎゅっと目をつむった。
「…私ね、そのとき、うまく断れなかったの」
「え…?」
「奈緒のことはそういう風には見られない、って。それだけ、男の子と同じように断ればいいだけだったのに」
「…何て言ったの?」
「付き合ってる人がいるって、嘘ついた。次に行くとき西野を連れて行った。二回も嘘、ついたの」
「…私ね、そのとき、うまく断れなかったの」
「え…?」
「奈緒のことはそういう風には見られない、って。それだけ、男の子と同じように断ればいいだけだったのに」
「…何て言ったの?」
「付き合ってる人がいるって、嘘ついた。次に行くとき西野を連れて行った。二回も嘘、ついたの」

