マミーの恋人

パスタが茹で上がった。


「マミー、いい具合にアルデンテなんですけど~」



マミーは着替えをしてダイニングに戻ってきた。



長い髪をほんわりと三つ編みに結って、



女の子っぽいゆる~いかんじのワンピースの部屋着に着替えたマミーは



少女みたいに見える。



う~んさっきのスーツ姿のひととは全然違うんですけど・・・



マミーってほんとにエージレスだなあ・・・アラフォーなのに見た目

23,4歳だよ。ぜーったい反則。



スーツ着ていると30歳くらいに見える。



実際は40。



わたしはマミーの25歳のときの子供だ。



あと10年でわたしもマミーみたいに結婚して子供できるのかなあ・・・



あいては・・・如月先輩だったらいいなあ・・・・



ああああ!!!また先輩のこと考えちゃった。



先輩、今頃何しているんだろう。ご飯食べてるのかなあ・・・・


塾とか行っているのかなあ・・・



勉強してるのかなあ・・・それとも絵を描いてるのかなあ・・・



もしかして、お風呂?



え?如月先輩の裸?きゃあああああ!!やだああ!!恥ずかしい・・・



「何、真っ赤になっているの?暑いんですか?真凛さん?」



ほわほわした声でマミーが言った。



マミーの話し方はとてもおっとりしてて



丁寧で、お嬢様っぽいんだけど、お嬢様言葉ではない不思議な話し方。



「え・・・いえ、あの・・・違うんですけど。あ、パスタゆでてたから暑くって」



「じゃあ、ご飯、頂きましょう」



「はい」



わたしはパスタをお皿に盛り、ソースを掛けた。



ついでに作っておいた、ゆで卵とレタスとトマトのミモザサラダを冷蔵庫から出した。



「ミモザサラダね」



マミーは微笑んだ。



ドレッシングは帝都ホテル特製のオリジナルドレッシング。



ちょっとにんにくが利いていて、イタリアンにぴったりのドレッシングなので



わたしもマミーもお気に入り。