わたしが尋ねると
ひとりの子が答えた。



「あのさ、率直に言うけどアンタ頼くんのなんなの?」



その質問は
わたしがだいたい予想していたことだった。



「なにって、わたしが永岡くんと仲良くしてたらいけない?」


わたしは少し
頭にきて強く言い返した。



「アンタ最近よく見掛けるようになったけど、頼くんの回りうろちょろされるとウザイんだよね。」

なにそれ?
わたしが誰と仲良くしようと関係のないことだよ。



「だいたい、わたしたちはもっと前から頼くんのことが好きなの!」



もうわけがわからない。
わたしは自分が頼の彼女だって言いたかったけど我慢した。
それを言ってしまうことは
なんだか頼との関係がどうなるのか怖かったし
自分も正々堂々としてない気がした。


「好きならちゃんと正面から向かっていったらいいじゃない。」