今、教室に戻ったとしてもまた私の噂をされるだけだと思うし、とりあえず1時間目だけでもサボるしかない。 屋上は普段あまり人がいないから、今一人になるなら丁度良い場所だった。 階段を上りきると、屋上の入り口となる扉が一つあった。 私は恐る恐るドアノブに手を回す。 ガチャッー… 扉に開けた瞬間に外の生暖かい風が吹いて、私の髪がなびく。 周りを見ると、誰もいなかった。