あそこなら、人が来ないし、静かな空間が広がっている。 私は時計に目をやった。 あと、3分で鐘が鳴ってしまう。 今は休み時間だから良かったけれど、これじゃあ授業が始まってしまう。 「結衣、行こう?」 真琴は私の腕を引っ張って教室を出て行こうとした。 「真琴、ちょっと時間見て!もう次の授業、始まっちゃうよ」 私は真琴を引き止めて時計を指差した。 「じゃあ、サボろう!」 ウキウキした感じで話して、そのまままた歩き出した。