授業が終わると、真琴が私に近寄ってきた。 「ねぇ、さっき樋口先生…機嫌悪かったよね?」 真琴が深刻そうに呟いた。 あっ、真琴も気づいていたんだ。 「うん…。」 「なんかあったのかな?」 なんかあった? 樋口先生が? そっか…何かあったから私を睨みつけたのかなぁ? 「まぁ、理科の授業になったのはラッキーだったんじゃない?」 真琴はさっきの深刻な顔とは打って変わって、明るい口調で話し始めた。