ありがとう【被害妄想彼氏 番外編】



「………って、
公園かい!!」



私が行きたい場所に行くとか言っておきながら、
なぜか嬉しそうにツッコミを入れる慎二くん。




「ははん、さては由梨ちゃん…

俺の体が目当てなんやな!!」



「ごめん、意味分かんない」



またもや私がピシャリと言い放つと、
慎二くんは頭を抱えた。



「だって、夜の公園ってそうゆう事ちゃいますのん?」



慎二くんは口を尖らせた。



「まぁまぁ、
いいじゃん。話そうよ」


私はそう言ってベンチに腰かけた。



「そういやさぁ!
俺のツレにめっちゃおもろい奴おんねん!」



話題を振る暇も無く、
次々と喋る慎二くん。



「そいつめっちゃ被害妄想でさぁ…」




私はただ、
うんうんと頷いていた。



でも、
慎二くんの話は聞いていて苦痛じゃない。



楽しかった。