「ファミレス行きたいです!」
私は突然叫んだ。
「ファミレス?
お前どんだけ安上がりやねん」
だってだって、
ファミレスなんて数えるくらいしか行った事ないし!
「お嬢の言う事はよう分からんわ」
慎一さんは
かすかに笑いながら、車をファミレスへと走らせた。
「いらっしゃいませ!
何名様ですか?」
「ニ名です」
慎一さんがそう言うと店員さんは席に誘導した。
「こちらがメニューになります」
メニューを差し出すと、店員さんは、
ゴスッッ
……と音を鳴らして、
慎一さんのスネを蹴った。
「……………っ…」
地味に痛くて声にならない慎一さん。
「若い子連れて、
デートな訳?このロリコン慎乃介!」
店員さんは妖しげに笑った。


