ビターチョコレート【被害妄想彼氏 番外編】



しばらくすると、
家の前まで着いた。



「今日はありがとうございました」


車から降りると
ペコリと頭を下げた。



「ええよ。
また暇やったら誘えよ」


慎一さんはそう言って車を走らせた。



私は慎一さんの車が見えなくなった事を確認すると、
家の中に入った。




「ただいま~」



私は家の中の雰囲気が違うことに気付いた。



「お嬢様!お帰りなさいませ!
さぁ、私の靴をお舐め下さい!!」





………え?




「どうだい、千代子。
お手伝いさんをSっぽくしてみたんだが。」



…………お父様。




「お前がS男を好きとは知らなかったよ…

さあ、伊藤を使って楽しめ!」



伊藤(お手伝い)さん…



「お舐め下さい!」




……なんか根本的に違う気がする。