「空ー!

太陽!!」


“空”女の子。
顔は修司そっくり。

“太陽”男の子。
顔は真知子そっくり。


「んん~。
太陽…お母さんが呼んでるよ…」


空は毛布をかぶりもそもそと顔を隠した。


「え…
空を呼んでるんじゃないの?」


太陽は枕を抱いて、横向きになった。




「早く下りてこないと朝食抜きよ!!」



その言葉に反応し、
空は勢い良く体を起こした。



「……空?」


空が勢い良く起きたのにびっくりし、
太陽は目を開けた。




「朝食抜きって事は…
ハゲた校長先生の話が長くて貧血おこすかもしれないよ??

そしてその日から私はクラスの笑われ者になるんだわ!!

太陽、どうしよう??」




勝手に校長をハゲにするな!!



太陽は心の中でつっこみを入れ、
ため息をついた。



「とりあえず、早く下におりればいいと思うよ」



空は力いっぱい頷いて下へとおりていった。



太陽も、空の後を付いて行った。







「お母さん、おはよう…」


眠たい目をこすり、太陽は真知子に挨拶する。



「おはよ…ZZZ…」



空は立ったまま寝てしまった。
しかも鼻ちょうちんまで出ている。




「おはよう…って空??

…立ったまま寝るなんて器用ね。


……じゃなくて
起きなさい!!」



空が目を開けた瞬間、
鼻ちょうちんはパンッと音を立てて消えた。




「二人共顔洗ってきなさい。

その後、パパを起こしてきてね。」




二人は大きく返事をすると、洗面所へと向った。