「でも空の気持ち、椿お姉ちゃんは分かるよ」
椿がそう言うと、空は顔を上げた。
「私も悲しかったんだ。
大和とお兄ちゃんを空のお母さんに取られるのが。」
「大和お兄ちゃんとパパを、お母さんに……?」
空は椿を見上げ、首を傾げている。
椿はそんな空を見て少し微笑んだ。
「お母さんは誘拐魔だったの?!」
「………え?」
椿は目をパチクリさせた。
「大和お兄ちゃんとパパを椿お姉ちゃんから誘拐したのね!!
って事は、私は誘拐魔の娘っっ!?」
空は一人でテンパっている。
「そ、空?
そうじゃなくてね…」
椿は続けた。
「独占欲が強かったんだ」
「どくせんよく…?」
空にはまだ早いか、と椿は笑った。
「独り占めしたいって事。
空は、太陽が他の友達と遊ぶのが悲しいんでしょ?
って事は、独り占めしたい…って事なんじゃないかなぁ。」
そうかなぁ。
…………そうかも。
いつも一緒にいた太陽が……
他の子と遊ぶのが悲しくて───。
これが…独占欲かぁ。


