「────ふぅっ」
空はリビングにランドセルを置き、
ソファーへとダイブした。
「空?太陽行ったけど、アンタ行かないの?」
真知子は太陽のランドセルを持って、
ソファーに置いた。
「行かないよ!」
空はクッションを抱いて、うつ伏せになった。
真知子は困った顔をしながらリビングを出た。
ピンポーン♪
チャイムが鳴り、真知子は玄関へと急いだ。
「────ゲッ…」
玄関から聞こえた声は、真知子の声だった。
「お母さん?
誰か来たの……」
空が不機嫌そうに玄関まで来た。
「椿お姉ちゃん……」
真知子と空の前に立っていたのは、椿だった。
「空。入学おめでとう!
これ入学祝い!」
ハゲ天使…もとい、
椿は空と太陽に入学祝いをしにきたのだった。
「ありがとう!
椿お姉ちゃん!!」
空は笑顔で椿にお礼を言った。
「あれ?
空、太陽は?」
椿がそう言った途端、空は自分の部屋へと走って行った。


