メール女【被害妄想彼氏 番外編】


「嬉しいです。
慎一さんにそう言ってもらえて




……でも、私…」




ネクラの言葉が詰まる。




「長野やろ?」



俺がそう言うとネクラは頷いた。



…分かっててん。






……やけど、
分かってても……



「でも、私慎一さんには本当に感謝してるんです!


…………。」




また、言葉に詰まっていた。



俺に申し訳無いと思ったのか、
ネクラは目には涙が溢れていた。





俺は、そんなネクラにデコピンをかました。





「………いたっ??」



ネクラは何故デコピンをされたのか分からずに驚いていた。




「アホ!

俺はお前にそんな顔させる為にこんな事言ったんちゃうぞ!!」




「…で、でも……」



ネクラはおでこを押さえながらも涙目になっていた。







「俺はお前が笑ってたら、
それでええねん。」




俺がそう言うと、ネクラは少し微笑んだ。





「オラ、さっさと長野の所戻れ」



俺はネクラの髪をくしゃくしゃとかき回て、
背中を押した。




ネクラは、


「ありがとう」



と言って、長野のもとへ走った。





俺は胸ポケットからタバコを出し、
火をつけた。




フウー…と煙を吐き出し、
空を見た。



雲ひとつ無い、
真っ青の空を、俺はずっと眺めていた。









ネクラ、




お前は




幸せになれよ。





じゃないと………





しばくからな。







心の中でネクラにそう言い、
タバコを吸った。




俺の口から煙が出て行くのと同時に





一筋の涙が、
俺の頬を濡らした。









【END】