ネクラは呆然として、
俺の壊れたケータイを見ていた。
「お前なあ！」
「は、はい！」
俺は壊れたケータイをその辺に放り投げ、ネクラに話しかけた。
「伝えたい事あるんやったら口で言えよ！
こんなちまちまメール打ってて面倒クサくないんか！」
「え…別に…」
「『別に』なんや！」
「面倒クサく無いです。」
……あっそう…
…………って違うねん！！
「お前そんなんやったら一生ろくに人と話せへん人間なるぞ。」
「別に…いいです」
ハ？
別にいいってなんやねん！
「俺はいらんねん！
メールでいちいち打たれてこられんのが！」
そやったら放っときゃええのにな。
でもそれはでけへんねん。
…なんでやろ。
「俺は、メールとかちゃうくて、
お前と話がしたいねん。」
……何言ってんねん、俺…
「……え…？」
ネクラの頬が、赤く染まっていくのが分かった。
