「ねー…、龍也って呼んでいい?」

蒼の茶色い髪は下敷きによってなびいている。

「別に。」

「蒼って呼んで良いよ。」

暑さのせいか、にへ~と笑って蒼は言う。

龍也はパコンと下敷きで蒼の頭を叩く。

「何っ?」

多分、怒りオーラを出す蒼なのに。

「お前、大丈夫か?」

下敷きでパタパタとまた扇ぐ龍也。

「うん。」