「桜子っ!!あんた本当にすごいわねッッ!!」


「そうかしら??わたくしは、ただその席をどいてほしかっただけで…。」


「でも凄いわよッッ!!だってあの人、大宮康介でしょ???うちの学校で唯一の一匹狼のヤンキー。ケンカ超強いらし-から、負けなしなんだってさあ。私なんてはたからあんた見てて、ハラハラしてたよぉ〜。」


真知子はへたりこんで、そんなことを言ったが、わたくしにとってはどおでもいいことなので、実を言うと、あまり聞いてなかった。唯一頭に残った言葉は…、『一匹狼』。



『一匹狼』てなんですの??見たところ人間ですわ…??



わたくし、礼宮桜子は社交界へ足を踏み入れることもあるため、英語、フランス語、ドイツ語に関してはペラペラなのですが、日本語はどうも苦手なのです。


『一匹狼』…。気になりますわ…。


わたくしの探求心が疼いた。



…やはり本人に聞くのが1番早いですわっ!!



「真知子っ!!その大宮ってお方、普段はどこにいらっしゃるのかしら??」


真知子は先程よりもビックリした顔をした。