「そういえばさぁ~…」




「ん?」





「武藤さんって何者だったの?」



チューッと音をたてながらジュースを飲む手をとめ、ニヤッとして私を見た。




「知りたい?」





その顔のにやけになんだかムッときて、





「別にいいよっ!!どーせ武藤さんとの秘密なんでしょっ!!」




バカバカバカッ!!!聞くんじゃなかったッ!!!




あのときの昼休みの光景が浮かんできて、なおさら私をイラつかせた。プイッと竜也から目をそむけた。




そのとき、竜也は私の真っ赤になった耳をひっぱって、小さな声で、





「真奈を妬かせる役……だよ?」





ビックリして、竜也を見たら、なおさら勝ちほこった顔で、






「なあ、妬いてくれてたんだろ?俺の勝ちだな」









私は竜也に振り回されっぱなし。
最後に泣くのは、いつも私。




でもね、それでもいいっ、愛してる…愛されてるからっ!!っていえる恋に出会えたこと、竜也に出会えたことは、後悔なんてしてないからね。










これからも…ね。