ホスト 神

「神！確かお前明日休みだったろ？」



俺はハルさんの突拍子も無い言葉を背中に受け、静かにハルさんの方へ振り返る。



「いや良いですよ。今はそんな事言ってるような場合じゃ無いですし。」


ハルさんは諭すような視線で俺を見据え、その口を重たそうに開いた。



「今の内だからこそ休み取っておけ！［blue］との喧嘩が何時まで続くか分からないが、それまでお前には休み無しで働いて貰わなきゃならないからな！」



そう言い終わるとハルさんは、白い歯と笑みを見せパソコンに打ち込みを始めた。





……鬼！大体今だって月に１日休みが有るか無いかだってのに…まぁそんな事を言っても仕方無いか…本当ならば俺の休みをハルさんか、美月さんに使って貰いたいぐらいだ。



貰えると思ってなかった休みを貰えたので、その日の営業は力を注ぎ、新規の指名客を５人捕まえた。



ジュンと月矢もそれぞれ新規のお客を捕まえている…戦いの準備は着実に進んでいた。