ホスト 神

リビングにソファは三つ置いてあり、長方形のガラステーブルの横に3人掛けの白いソファ。そしてテーブルを挟むようにして1人掛けのソファが置いてある。



ジュンと月矢は3人掛けのソファに、俺と慎悟が1人掛けのソファにそれぞれ座り、由美は俺の座っているソファの肘掛けの所に腰だけ掛けた格好。





「先ず家康と龍一は間違いなく[blue]に行くだろう。後はそれにどのくらい付いて行くかだ。月矢、今彼奴等の派閥って何人くらい居る?」


月矢は視線を宙に浮かべ、それぞれの顔を思い出しながら指を折って人数を数える。



「大体20〜25人くらいですかね。」



…其れほど迄だったとは…思っていたより随分多いな…。



「他に義人さんを含む無所属が、15人くらいいます。間違いなく俺達に付いて来るって言うのは、此処に居る慎悟を足しても10人に満たないでしょう。」



今まで何かを考えるように黙っていたジュンが、その口を唐突に開いた。



「家康と龍一の派閥を連れて行っても[blue]二号店は人が足りないだろう。そうなれば[fly]の無所属のホスト達も勧誘されてるか、これから勧誘されるんじゃないのか?」



ジュンの言う通り…恐らくオープンで忙しい二号店に新人ホストは配置しない…本店に居るホストを連れてくるにしても限界が有る…そうなると他店から勧誘してくるか、手っ取り早いのはどうしても潰したい[fly]のホストを勧誘するのが一番。