ホスト 神

「ん〜…ん〜〜。」



陽子の声が聞こえた俺は、声の聞こえた方に足を早めた。



広い空間に入った瞬間、鈍い音と共に、俺の頭蓋骨に声にならない衝撃が走る。



…力が入らない体を、何人かの男にズルズルと引っ張って行かれる。



「おい。お前が神か?案の定一人でのこのこと来やがって。」



その声がした次の瞬間、照明が点けられ、猿轡をされ両手両足を縛られて、床に投げ出されている陽子の姿が目に飛び込んできた。



俺の前には、黒のダメージデニムを履いて白いシャツだけを着た、汚く金や茶に染めたロン毛のひょろっとした男が立っている。



「おいテメー…俺にここまでして生きていけると思うなよ。」



「ガキの喧嘩で死ぬか馬鹿が!やれ!」



そう言うと汚いロン毛の男は、俺の肋に蹴りを一発いれて、陽子の脇に歩いていった。



周りを見渡せば二十人くらいの若い男達が、それぞれ手にバットや鉄パイを持って俺に近づいてくる。



何とか立ち上がって、襲いかかってくる奴等を倒すが、マンガやテレビのように一発で倒れるハズも無く、次々とゾンビのように立ち上がってくる。