ホスト 神

「どういうつもりって何が?」



由美がソファに凭れて、タバコの煙を吐きながら冷静に答える。



「だからなんでアンタが此処にいるのよ!」



いつもは着飾って可愛く見せているキャバ嬢連中も、顔をクシャクシャにして由美を睨みつけている。



「なんでって、客が店に飲みに来て何が悪いのよ!」



…客?


由美が?俺の客?なんでそんな事言うんだよ…。



由美…何を考えてるんだ?




由美は俺の客なんかじゃないだろ?



止めてくれ…由美は俺の客じゃない。




…そんな事言わないでくれ。




その言葉が、一番傷付くんだ。




「はぁ?アンタ客なの?神君の彼女じゃないの?」



由美はソファに凭れて、足を組んだスタイルを一切崩さない。



「違うわよ。」