ホスト 神

[神堂組]昔は武闘派で名を上げていたが、バブル時期から経済ヤクザに転身し、今ではこの街一の組になった。



はぁ〜…行きたくない。



俺は楓に苦笑いで、少し待っててくれる?と伝え、死刑台へと歩いていく。



「いらっしゃいませ。神です。失礼します。」



俺はそう言って、黒革張りのスツールに座った。



「何かお飲みになりますか?」



「ヘネシーエクストラ持って来てくれんか?」



目の奥を掴んで離さないように、俺を睨んで離さない神堂龍造。



…野生のライオンに間近で睨まれると、きっとこんな気分なんだな…。



「お客様。大変申し訳ないのですが、此方に立って居られるお二方には、店の外でお待ち頂いても宜しいでしょうか?周りのお客様が萎縮してしまいますので。」



『なんだと!』



いきり立った二人の若い衆が、噛みつくかのように俺の喉元へ掴みかかる。