俺とジュンも隣町の工業高校…青嵐工業とは何度も揉めたから良く知っている。



確か高2の頃に俺と家康、龍一とジュンの2対2のタイマン勝負をして、家康が鼻と左腕、龍一が肋と鎖骨をそれぞれ俺とジュンに折られて決着が着いた筈だった…高3の時に瑞希が青嵐に転校してくる前までは…



転校初日に家康と龍一の順にタイマンを張り二人とも秒殺され、その次の日には俺とジュンの前に三人で現れ、俺と瑞希がタイマンを張り引き分け、次の週はジュンと瑞希がタイマンを張ったが、途中でポリに邪魔され決着が付かず、卒業前に俺ともう一度タイマンを張った。



結果は紙一重で俺が何とか勝つ事が出来たが…俺とジュンの本音としては、諄いからもう揉めたく無いと言うのが本音。






「それと[blue]とはハルの事も有るでしょ?」


確かハルさんがナンバー1を張っていた店は[blue]だ。



「確かハルさんはいきなり[blue]を辞めたんでしたよね?」



「ええ。辞めるのは前から悩んでいたらしいんだけれど、店側にしてみたら突然辞められたって思ったでしょうね。店としては、いきなりナンバー1に辞められたら、かなりの損失になる筈よ。」



[blue]のオーナーは確か大田原辰雄…隣町のキャバクラからホストクラブ、風俗までを経営する夜の王だ。



それだけに黒い噂も絶えない…若い女の客をわざと払えない金額までホストクラブで遊ばせて、自分の所のソープに沈める、ボッタクリ、人身売買、もっと酷いのだとヤクザの企業舎弟ってのも有る。