魔女と花

あー、幻じゃなかったんだと思うと同時に同じクラスにビックリする。

彼もまた周りとは違う空気を発している。

やっぱり不思議な子だ。なーんて思っていたら、担任の先生のお出まし。

ビシッと決めてスーツ姿も明日にはもう見れなくなっているんだろうな。


「今日から君達の担任になる一瀬(いちせ)だ。担当は国語。1年間よろしく」


30位の一言で言えば爽やか好青年。黒斑の眼鏡がよく似合うお方。

やっぱり最初の挨拶はそうなるよね。

恐らく既婚。左手の薬指にキラッと光る物が見えた気がしたから。

先生の挨拶が済むとまた校長先生のように長い話を始めしまい、

それが終わったかと思えば今度は私達の自己紹介。

亮祐はやっぱり無駄に元気な自己紹介。私は控えめにしておいた。