魔女と花

長々と校長先生やらPTA会長やらの話を聞いて、

退屈な入学式を終えてから教室へ。私を含めて皆が皆そわそわしている。

別々の小学校の子がいるってだけでも、緊張する。

……訂正。皆が皆じゃなかった。例外が2人いた。

1人は窓際の1番前の角で後ろの男の子(知らないから多分隣町の子)と、

バカみたいに打ち解けている幼馴染、梅岡(うめおか)亮祐。

誰とでも親しくなろうとする所。

これは亮祐の良い所でもあるけど、後ろの子少し怯えていない?

そしてもう1人は隣の隣の列の前から2番目の男の子。

…………私はその後ろ姿を思わず2度見してしまう事になる。

だってその男の子は、あの桜の木の下にいた男の子だったから。